本記事では、喰いしん坊!の主人公である「大原満太郎」が行った邪道喰い疑惑のある食べ方を紹介していく。
原作既読の人には周知の事実だと思うが、喰いしん坊!では邪道喰いと呼ばれる食べ方が度々問題視される。
主人公である大原満太郎は邪道喰いと戦う正義のヒーロー、といった立ち位置のキャラクターだ。
なので作中で満太郎が邪道喰いらしき食べ方を行っていたとしても、それは邪道喰いだ!といった類の指摘を受けることはない。
しかし、
「これは邪道喰いなんじゃないか?」
と思えるような食べ方が作中では何度か登場している。
なので本記事では、作中では指摘されなかったが邪道喰い疑惑のある食べ方を紹介し、その食べ方が邪道喰いか否かを考察していこうと思う。
邪道喰い疑惑その1:ステーキの極小サイコロ切り
まず1つ目の邪道喰い疑惑は、ステーキの極小サイコロ切りである。
この食べ方は原作7巻の第8話「一騎打ち」、OKFF所属の通称スッポンのオクレこと「尾暮太郎」とのステーキ対決で登場した。
ステーキの極小サイコロ切りは、ライス・サラダ付きの1kgステーキセットを2セット食べる際、1セット目で顎の疲れを極力減らす目的で使用された。
顎の疲れを防ぐためという食べ方の工夫として使用されているため、作中では邪道喰いとは認定されていない。
しかしこの食べ方は、明らかに食べ物の見た目や食感等が大幅に変わってしまう食べ方なんじゃないかと思う。
ステーキの切り方は大きめのサイコロ状に切る、もしくはシンプルに肉を縦に切ってという方法が一般的だと思う。
なのでそれくらいのサイズに切る、もしくはもう少し食べやすく一口大に切る程度なら全然ありだろう。
しかしここでのサイコロ切りは一口サイズどころか、指で摘めるんじゃないかというサイズまで切られている。
判断が非常に難しいので確かなことは言えないが、私個人的には邪道喰いなんじゃないかと考えている。
あそこまで細かくしてしまっては、もはやステーキとは呼べない代物だと思わないでもない。
原作では料理を一気に口に入れる(餃子)と味等が変わるので邪道喰いだと言っていたが、逆に小さくしすぎるのもそれはそれで味や食感が変わるので邪道喰いなんじゃないだろうか。
邪道喰いと断定できないまでも、邪道喰いに両足を突っ込んでいる食べ方であることは間違いないだろう。
邪道喰い疑惑その2:おでんの極小サイコロ切り
続いて2つ目の邪道喰い疑惑は、おでんの極小サイコロ切りである。
原作10巻の第7話「おでん決戦」、OKFF所属の「間完平太」とのおでん対決で登場した。
一つ目のステーキ極小サイコロ切りと同様に、顎の疲れを軽減させる・熱を冷ます目的で使用された。
ステーキ極小サイコロ切りと同じような食べ方なので判断が難しいところではあるが、このおでん極小サイコロ切りに関しては邪道喰いだと断言できる。
ステーキは基本的に、ナイフで切ってから食べる料理である。
サイコロ切りは見た目が明らかに変わってしまっている上に味や食感も変わっているはずだ。
だがまだ食べ方の工夫だという風に相手を言いくるめられる可能性を秘めている。
この世にはサイコロステーキという料理もあるので、言い逃れできなくもない。
しかし、おでんの極小サイコロ切りは明らかに邪道喰いである。
この技が使用された際のおでんは、こんにゃく + 練り物 + ちくわの三品が串に刺さった状態で提供されている。
そのまま形を崩さずに食べることが正しい食事、正道食いだと言うのならば串に刺さっているおでんにそのままかじりつく食べ方が正しい食べ方のはずである。
しかし主人公の満太郎は、あろうことか串から各具材を取り外し、さらに細かいサイコロ状に切って箸で食べた。
これでは料理の見た目も食感も本来のものとは大きく異なってしまう。
串から取り外し一口サイズに切るまではギリギリ工夫の範囲内と言えるだろうが、あそこまで細かくしてしまってはもはやおでんとは呼べないだろう。
このことから、おでんの極小サイコロ切りは邪道喰いになると判断した。
邪道喰い疑惑その3:太巻きに霧吹きで水をかける
続いて3つ目の邪道喰い疑惑は、太巻きに霧吹きで水をかける食べ方である。
原作15巻の第8話「遠山の策略」、喰いワンの決勝戦で登場した。
通常太巻きの海苔は乾いているため、口内にへばりついて水を飲みながら出ないと早く食べ進められない。
それを解消するため、霧吹きで最小限の水をかけて食べやすくするといった目的で使用された。
海苔が乾いている云々は、なんとく理屈っぽいことが述べられているので「そうなのか」と納得してしまいそうである。
しかし、作中で主人公の満太郎が自ら邪道喰いギリギリと言ってしまうくらい霧吹きの水を大量にかけるシーンが喰いワンの終盤であった。
喰いワン決勝が始まってすぐくらいのかけ方なら、工夫と呼べる範囲だったかもしれない。
だが終盤に関しては明らかにかけすぎだった。
そしてその結果水分を吸いすぎた太巻きが崩れるというハプニングも発生する始末である。
これも判断が難しいところだが、ステーキ同様邪道喰いに両足を突っ込んでいる食べ方であることは間違いないだろう。
邪道喰い疑惑その4:八角の豚肉弁当にカレーをかける
続いて4つ目の邪道喰い疑惑は、八角の豚肉弁当にカレーをかける食べ方である。
原作20巻の第2話「予選終了」、喰輪杯の決勝戦で登場した。
主人公の満太郎は基本的に苦手な食べ物はない。
しかし唯一八角の匂いが駄目なようで、台湾料理の一部料理がどうしても食べられないという設定が存在する。
喰輪杯(世界大会編)の予選大会で弁当を食べるという試合があったのだが、そこで八角で味付けされた豚肉弁当が登場した。
満太郎はこれがどうしても食べられないようで、とりあえず他の弁当を食べ進めることでその問題を後回しにするシーンがある。
そして他の弁当を食べている際にカレー弁当があることを知り、
「これを”かけて流し込めば”食べられるんじゃないか?」
と考え、あろうことか八角の豚肉弁当にカレーをかけて流し込むという食べ方をした。
今まで挙げた例が可愛く見えるまでに、これはもう完全に邪道喰いだと断言できる。
どう考えても元の料理の見た目も味も損なっている。
そもそも八角の臭いを消すためにカレーをかけるという考え方自体が、もう邪道喰いのそれではないだろうか。
しかし作中でこれが邪道喰いだと触れられることはなかった。
結論
今回は満太郎が行った、邪道喰い疑惑のある食し方が邪道喰いか否かについて考察してみた。結論としては、
①ステーキの極小サイコロ切り
→ 断定はできないが邪道喰いと判断
②おでんの極小サイコロ切り
→ 確実に邪道喰い
③太巻きに霧吹きで水をかける
→ 一歩間違えれば邪道喰いになる正道食い
④八角の豚肉弁当にカレーをかける
→ 確実に邪道喰い
といった結論になった。作者はおそらく、主人公サイドは正道食いで敵サイドは邪道喰い、というようなノリで判断しているのではないだろうか。
皆さんは邪道喰い等せず正しい食べ方、正道食いをするよう心がけよう。
以上で本記事の内容は終わりとさせていただくが、喰いしん坊!はとても面白い作品なので是非読んでみてほしい。面白いぞ。
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